起案者ストーリー

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Crowd Realty

都市と地方で人口をシェア。空き家活用ビジネスで急拡大する“ADDress”誕生の裏側

人口減少や空き家問題が注目される中、地域の課題を解決し、私たちの街や暮らしを豊かにする新しいアイデアはどのように生まれてくるのでしょうか?また、持続可能なビジネスとしてどのような方法があるのでしょうか?

「ADDress」は定額制で全国どこでも住み放題の多拠点コリビング(Co-living)サービスとして2019年4月にスタートしました。サービス開始までにメディアやSNSで話題となり、会員登録の希望者数は3,000人を超え、拠点数は全国25ヶ所(2019年9月時点)に拡大しています。

今回は、注目を集めるADDressを運営する株式会社アドレス代表取締役社長の佐別当隆志氏に、起業に至るまでのストーリーと事業の将来性について伺いました。

代表取締役社長 佐別当隆志(TAKASHI SABETTO)

Profile

株式会社アドレス
代表取締役社長 佐別当隆志(TAKASHI SABETTO)

2000年株式会社ガイアックスに入社。広報・新規事業開発を経て、2015年秋よりシェアリングエコノミーに特化したWebメディア「Share! Share! Share!」をリリース。2016年一般社団法人シェアリングエコノミー協会を設立し事務局長に就任。2017年株式会社mazel設立、代表取締役に就任。内閣官房IT総合戦略室よりシェアリングエコノミー伝道師に任命。総務省シェアリングエコノミータスクフォース委員。2018年、経済産業シェアリングエコノミーにおける経済活動の統計調査による把握に関する研究会委員。株式会社アドレス設立、代表取締役社長に就任。2019年シェアリングエコノミー協会常任理事に就任。

株式会社アドレス

目次

人口減の地方だけでは難しい、空き家活用ビジネス

アドレスを立ち上げ、コリビングサービスを始めたきっかけを教えてください。

「9年程前に東京・恵比寿のシェアハウスに入居したのですが、そこでシェアの楽しさを知りました。ちょうどフェイスブックやツイッターが流行り始め、ソーシャルなつながりが生まれてきた頃でしたが、私が住んでいたシェアハウスにはリアルなつながりがあったのです。

リビングに行けば誰かがいて、一緒にご飯を食べたり、住人が連れてきた友人と仲良くなったり……。日々の生活の中で様々な人と出会える、つながれる楽しさがありました。しかも暮らしているのは起業家や大使館職員など自分とは異なる経歴や価値観、スキルを持った人ばかり。彼らとの共同生活は刺激的で、もっと多くの人がシェア生活をしたらいいのにと思っていました。

株式会社アドレス代表取締役社長の佐別当隆志氏
株式会社アドレス代表取締役社長の佐別当隆志氏

妻ともシェアハウスで出会いました。子どもができたのちもシェアハウスで暮らし続けたいと思ったのですが、当時は乳児と住めるシェアハウスがほとんどありませんでした。だったら、自分たちで自分たちにフィットした家を作ろうと一軒家を購入し、シェアハウスと民泊を併設した暮らしをするようになりました。

そうした中、世間でも民泊が流行りだし、ヤミ民泊が社会問題化してきました。このままでは一部の違法業者に民泊そのものの存在が脅かされると感じ、対策とシェアリングエコノミーの普及啓発を図るべく、2015年にシェアリングエコノミー協会を設立しました。

活動の中で、空き家が多い地方からシェアサービスを導入したいとの声を多くいただきました。正直なところ、人口の少ない地方だけだとビジネスとしては難しい。しかし、『都市と地方のシェアリング』なら可能性があるのではないかと考え、ADDressを始めることに決めました。」

移住ではなく、都市と地方の人口をシェアリング

「都市と地方のシェアリング」にどんな可能性があるのでしょうか。

「地方にも拠点を持って生活してみたい、地方を拠点に活躍してみたいという都市部の居住者は、20代から30代のシングルを中心に増えてきています。内閣府の調査によると、東京在住者の4割が地方への移住を検討している、または今後検討したいと考えています。Uターンや二拠点居住を行ってみたい人は約3割。特に30代以下の若年層の地方暮らしの意識が高くなっています

出所:内閣府「東京居住者の今後の移住に関する意識調査」
出所:内閣府「東京居住者の今後の移住に関する意識調査」

一方で、実際に移り住むのはまだまだハードルが高い。地方にはそこら中に空き家があるのですが、単身者向けの物件が少ないというのが実情です。6LDKなどと大家族向きだったり水回りがボロボロだったりと、気軽にすぐに使える家が少ない。

そこで私たちは、様々な地域にある空き家をシェアハウスに改修することで、都市と地方をつなげています。ユーザーが田舎暮らしや多拠点ライフを気軽に楽しめるようにすることで、結果として空き家対策や地域活性に貢献したいと考えています。少子高齢化の人口減少時代において、移住ではなく、都市と地方が人口をシェアリングするということです。」

ADDressのサービスや特長を教えてください。

「私たちのサービス『ADDress』は、月額4万円からと低価格、定額制で全国どこでも住み放題のコリビングサービスです。コリビングとは、住居と仕事場を兼ね備えたスペースのこと。自分の拠点を一つ決め、拠点の固定ベッドはいつでも自由に使えます。全国の拠点の個室にも連続で7日間住むことができます。

ADDressの提供するコリビングサービスの仕組み(アドレス提供)
ADDressの提供するコリビングサービスの仕組み(アドレス提供)

2018年12月末にADDressの内容を記者発表し、2019年4月にサービスを開始したのですが、最初の会員枠30人に対して発表後1週間で700人もの応募があり、サービス開始までに1000人を超える数になりました。

2035年にはデジタルノマドといわれるインターネットさえあれば仕事ができて生活を送れる人たちが世界で10億人になると予測する専門家もおり、一つの家、一つの会社で過ごす人がマジョリティではなくなる可能性も大きく、私たちのサービスニーズは今後さらに高まっていくと考えています。」

「様々な地域で自分の生活を楽しみたい」という価値観

どのような方々がADDressの会員になっているのでしょうか。

「20代〜70代と幅広く、仕事も様々です。最年長は75歳です。サービス設計に際して年齢や職業など想定ユーザーの設定はしましたが、実際にサービスを開始してみると明確なユーザー属性はありませんでした。ただ、会員の共通項として『様々な地域で自分の生活を楽しみたい』という価値観があります。

地域の人と知り合って地元住民ならではの情報を得たり、サイクリングやツーリング、サーフィンをしたり、皆さん仕事をしながら様々なエリアで自身の趣味や好きなことを楽しんでいるようです。」

実際にどのような暮らしをしているのか、ADDressの魅力は何か、2名のADDress会員に話を聞きました。

Oさん(50歳):都内の外資系企業に人事担当者として勤務しつつ、ADDressで暮らし仕事をしています。
Oさん(50歳):都内の外資系企業に人事担当者として勤務しつつ、ADDressで暮らし仕事をしています。

どのようにADDressを利用していますか。

「基本的に首都圏の4拠点、千葉の一宮と南房総、神奈川の清川と鎌倉をぐるぐる回っています。一週間の流れとしては、日曜日に拠点に入り、その日は天気が良ければ趣味の自転車で街を巡り、平日は拠点から東京都内の会社へ出勤します。仕事では採用面接もオンラインでできるので、拠点のコワーキングスペースで仕事をすることもあります。金曜日か土曜日にチェックアウトして、次の拠点へ移ります。都内に家族が住むマンションがあるので、たまに帰ったりもします。」

ADDressを利用して、生活がどのように変化しましたか。

「交通費が高くなりました(笑)。というのは冗談で、常に旅をしているような感じですね。家と会社の単純な往復ではなく、毎日刺激があって、一週間が過ぎるのがとても早いです

日本国内の魅力に気付いたのも、ADDressで多拠点居住を始めてからです。今までは年に数回海外を旅していたのですが年1回に減り、もっぱら国内旅行をしています。来週は拠点がある九州、翌週は伊豆を旅する予定で、ADDressを起点に旅の予定を立てるようになりました。」

ADDressを利用し始めたきっかけを教えてください。

「子どもが生まれたときに『今しかできないことを』と思い、キャンピングカーで全国を回り始めました。そのタイミングでADDressのことを知り、料理ができず野菜不足になる、一か所にゆっくり滞在できないというキャンピングカー生活の困りごとを解消できると思い、利用を始めました。子育てをしていると孤独を感じることも多いので、様々な人と暮らすADDressでの生活を選んでよかったと思っています。」

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