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Crowd Realty

"人を結び 街を紡ぐ" 京町家再生への道のり(前編)

株式会社レ・コネクション代表インタビュー

京都で30棟の宿泊施設を運営している株式会社レ・コネクション(以下、レ・コネクション)。空き家となっている京町家を一棟貸しの宿泊施設に再生することで、町並みや文化の保全に取り組んでいます。インバウンドの需要が増し、法律や競争環境が目まぐるしく変化する京都において、いかにしてビジネスで地域に貢献できるか。レ・コネクション代表の奥田久雄氏にお話を聞きました。

~紡~石不動之町 京町家再生プロジェクト
株式会社レ・コネクション 代表取締役 奥田 久雄さん

Profile

株式会社レ・コネクション
代表取締役 奥田 久雄

不動産業のマネジメントや事業に魅力を感じ、2016年レ・コネクションを設立。宿泊施設の物件売買や運営管理を通じ、京都の文化や美しさを広めるという不動産業ならではの取り組みが注目を集める。京都市出身。

目次

インバウンド需要で変わる不動産の価値

起業のきっかけは何ですか?

地元京都の伏見で、26歳で不動産業界に入りました。いつか自分で何か事業をやってみたいなと考えていた2013年頃にちょうどインバウンドの需要が高まってきていました。その後、東京オリンピックも決まって今のタイミングしかないなと思って起業したのが2016年です。

前職の不動産会社では主に建売住宅の販売や中古住宅の仲介をやっていました。そのなかで宿泊用地の企画をするという機会が少しずつ増え、京町家の仕事ができるようになってきたんです。今まで考えられなかった角度からインバウンドという需要が出始めてきていた時期でしたね。

前職の不動産業で学んだことは、「売れない不動産はない」ということです。出口の出し方、つまり企画次第で不動産の価値は変わります。まさに空き家となっていた京町家が高級宿泊施設に生まれ変わるということは、インバウンドの需要によって今までの不動産の価値が大きく変わったということだと思います。

京町家を再生するビジネスの難しさ、面白さは何ですか?

京町家は古い建築ですし、個人が所有しているものです。当然法律やオーナーの意向などクリアしなければならない壁が多いことは確かです。正直なところ手間もすごくかかりますね。でも仕上がったものを見るとホテルとは違ったよさ、達成感を感じます。古い木造建築物がもつ特徴に今の新しい技術や文化を混ぜることで新しくデザインしていく。そこに魅力を感じますね。普通の住宅をやるよりやっぱり楽しかったんですよね。もともとインテリアやプランを考えるのが好きだったので。

紡 三十三間堂
紡 三十三間堂
「紡」~tsumugi~のブランドで一棟貸しの宿泊施設を展開。京都の文化や美しさを、宿泊施設を通じて感じて頂きたいという想いから、坪庭を望むヒノキの浴室や和紙で作られた淡い灯りの間接照明を設置するなど、随所に京町家の情緒が漂う空間づくりを行っている。

京町家で育った、幼い頃の原体験

京町家にこだわるのはなぜですか?

もともと私自身が京町家で育ったということが大きいですね。伏見の実家の家系が古くからの農家で。父親も飲食業をやっていて忙しかったので、私は祖母に育てられました。その祖母の家が築100年以上の京町家やったんです。

父の飲食店も地域の集まる場になっていましたし、近所の家はみんな自分の家みたいな感覚で遊んでいましたね。親戚もたくさんいたので振り返ると楽しかったなと思います。怒られたらよく蔵に入れられたこともありました(笑)。
人のつながりがしっかりと根付いている地域で、城南宮という大きな神社で神輿を担いだり、近所では地蔵盆があったり。いい思い出がたくさんありますね。

しかし、今となってはその地元も神輿を担ぐ人がいなくなってきたと聞きます。少子高齢化の影響で、昔あたりまえだったことが段々となくなっていくことは非常に残念です。私が起業する時に考えた「人を結び 街を紡ぐ」というコンセプトは私の幼い頃の体験が原点になっています。

奥田 久雄さん

京都における一棟貸しのポテンシャル

京都の市場をどう見ていますか?

インバウンドの需要が伸び続けているので、京都がビジネスとして注目されていることは確かです。ホテルも参入が激しく、数が乱立してくると宿泊業者も淘汰されていくのだと思いますね。しかし、他の都市と比べて京都では高級ホテルがまだまだ少ないと感じています。そんな中で、我々としてはより差別化を図った宿泊施設を展開していきたいと考えています。

一棟貸しの宿泊施設は家族や友達4~5人で泊まれるのでホテルにはない魅力があります。4~5人でゆっくり使える部屋を探そうと思うと京都ではまだまだ数が少ないです。京町家を一棟貸しにすることで、そういうものに変化させていける大きなポテンシャルがあると考えています。

一方で京都市では、簡易宿所に対する営業の規制が厳しくなってきています※。その中で現在、宿泊施設30棟を運営できているのは先行者優位があると考えています。今から我々のような一棟貸しの業態で1つ2つと展開していくことは非常に難しいです。30棟やっていることで一括管理してトータルでコストをバランスできる体制があるからこそ一棟貸しの魅力を守りつつ、この規制が厳しい中でやっていけているのだと思いますね。差別化がしっかりできれば、もっと国内の需要も伸ばしていけると考えています。

※参考

以下、2018年05月31日京都新聞より抜粋
京都市は、9人以下の1組が利用する一棟貸しの簡易宿所を対象に、玄関帳場(フロント)の設置基準を見直す。改正旅館業法に伴う国の通知に基づき、施設外への設置を認める一方、家主不在型の民泊と同じく「駆け付け要件」を義務づけ、施設まで10分以内で行ける場所への従業員らの駐在を求めて規制を強化する。

京都市「旅館業施設の構造設備の基準について」

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