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織瀬ゆり

延長?新NISA? 複雑化するNISA制度について解説します

NISAやiDeCoを利用した投資信託、クラウドリアルティのサービスである不動産クラウドファンディングなど、投資のかたちは多様化しています。今回ご紹介するのは、2024年「新NISA」として刷新されることが発表された少額投資非課税制度「NISA」。

そもそもNISAとはどういう制度なのか、これから投資を考えている方に向けて、従来のNISAとの違いや、新制度の概要、また「つみたてNISA」との選び方について、ライターの織瀬ゆりさんにわかりやすくまとめていただきました。

目次

NISA制度についておさらい

世間での認知も進んだNISA制度ですが、その中の1つ「一般NISA」(2014年開始)が2023年をもって新規投資の受付を停止することをご存じでしょうか。

スタート時から、投資可能期間は2014年~2023年であることはアナウンスされており、「つみたてNISAと一本化されるのではないか」などと様々な憶測を生んでいた一般NISAですが、制度変更が行われることが2019年12月に正式発表されました。

とはいえ、2024年から従来の一般NISAが「新NISA」としてどのように変わるのか今一つ理解していない人も多いですよね。そこで今回は、新NISAの概要や、つみたてNISAとの比較についてご紹介します。

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NISAとは少額投資非課税制度の略称で、毎年一定額まで投資で得た利益が非課税になるお得な制度のことを指します。

現在、NISAには「一般NISA」「ジュニアNISA」「つみたてNISA」の3つの種類があり、制度ごとに投資上限金額はもちろん、投資できる金融商品や非課税期間に違いが設けられています。

3つのNISA制度の違いについて、下表に簡単にまとめてみました。

つみたてNISA一般NISAジュニアNISA
利用できる人日本に住む20歳以上の人0歳~19歳まで
最大投資期間20年5年5年
年間投資上限額40万円120万円80万円
非課税枠(総額)800万円600万円400万円
対象商品所定の投資信託のみ上場株式・投資信託・ETF・REITなど
出金自由自由18歳まで原則不可
投資可能期間2018年~2037年2014年~2023年2016年~2023年

このうち今回の税制改革に伴い、NISAが2028年まで5年間延長されることに加え、2024年からは制度内容が変わって新NISAが適用されることになりました。

また、つみたてNISAも2037年までであった期間を2042年まで5年間延長するとともに、いつ開始しても20年間の非課税優遇を享受できることになっています。

なお、ジュニアNISAは利用者が少ないことなどを理由に、当初の予定通り2023年をもって終了することが決定しました。

新NISAって?今までの一般NISAとの違い

さて、新NISAが今までの一般NISAと比べてどのように変わるのでしょうか。

一般NISAでは非課税期間が5年間と定められ、毎年120万円を投資上限額としてさまざまな金融商品に投資を行うことができました。

新NISAにおいても非課税期間は5年間に設定されており、この点において変更はありません。

では何が変わるのか、その違いについて見ていきましょう。

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2024年から一般NISAは2階建ての新NISAへ

2023年に一般NISAの新規投資の受付が終了することに伴って、2024年から新NISAがスタート。一般NISAは新NISAへと衣替えした上で、2024年から2028年まで投資できる期間が延長します。

また、従来の一般NISAでは非課税枠が年間120万円でしたが、新NISAの非課税枠は年間122万円となります。

そしてその、122万円の非課税枠が下図のような2階建てに変わることが最大の特徴です。

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図を見てもわかるように新NISAは2階建ての構造となり、1階部分の非課税枠が年間20万円、2階部分の非課税枠が年間102万円になります。

新NISAの特徴として、原則1階部分(株式は不可、つみたてNISAの対象商品と同様)を利用してからでないと2階部分の投資ができません。

例外として、

  • 既にNISA口座で運用を行っていた場合
  • 投資経験者が株式投資をする場合

1階部分でのつみたて投資が不要となります。

とはいえ、上記➀②以外でも1階部分をすべて使い切る必要はなく、各金融機関によって定められた最低投資単位のつみたてを行えば2階部分を利用できるので安心してくださいね。

また、1階部分で購入できるのはつみたてNISAで買うことができる投資信託のみ。つみたてNISAで扱われている投資信託は手数料が総じて安いものが多く、長期投資に適したものが多いことから初心者でもチャレンジしやすいのが特徴です。

一方、2階部分では従来の一般NISAで扱われていた上場株式(日本株・外国株)や株式投信、ETF(上々投資信託)、REIT(不動産投資信託)などを購入することができますが、上場が廃止されそうな株式(管理銘柄および整理銘柄)や、長期投資に向かないリスクを有している投資信託は対象外ですので注意しましょう。

従来の一般NISA新NISA
投資上限額年120万円年20万円+102万円
非課税期間5年間5年間
対象商品上場株式・投資信託
ETF・REITなど
1階部分:つみたてNISAと同様
2階部分:株式・投資信託など
投資可能期間2014年~2023年2024年~2028年

なお、例外的に株式にのみ投資したい場合に限って、届け出をすることで1階部分の投資を必要とせずに2階部分を使うことができます。

ただしこの場合でも、2階部分の投資上限額は年間102万円のままであることから、一般NISAで投資上限額まで株式のみを購入していた方にとっては改悪であると感じるかもしれません。

新NISAで投資ができる期間とは

一般NISAで投資できる期間は2023年まで。それに続く新NISAで投資ができる期間は2024年~2028年までの5年間とされています。

現行の一般NISAを利用している人は、2024年になると自動的に新NISAへ移行することに。その際、再度マイナンバーをはじめとした本人確認書類を提出する必要はありません。

新NISAの1階部分に投資したお金については5年の非課税期間が終了したあと、つみたてNISAにまるごと移すことができます。そこから更に20年間は非課税で運用することができますので、結果として25年間非課税で利用できることになりますね。

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新NISA制度が導入された背景とは

今回の新NISAが導入された背景として、一般NISAよりもより長期的な目線で安定した資産形成を行ってほしいという思いがあったものと考えられます。

ここまでお読みいただいて気づいた方もいるかもしれませんが、新NISAはまさに従来の一般NISAとつみたてNISAをかけ合わせたような商品設計です。

ではなぜ、新NISAとつみたてNISAを一本化しなかったのでしょう。

主な理由として、新NISAをつみたてNISAに一本化してしまうと個別株式への投資ができなくなってしまうことが挙げられます。

今まで一般NISAを利用して個別株式に投資してきた人からすれば、それこそ改悪な制度となり、投資意欲が大きく失われる恐れも。

そうしたことを避ける上ためにも、一般NISAとつみたてNISAを一本化することを避けたのではないかと推測することができます。

一般NISAを資産形成に役立ててきた人たちに配慮を示す上でも、幅広い投資対象を持つNISAが必要であるといえるでしょう。

よって、新NISAはつみたてNISAのように長期および分散投資を可能とする側面を持ちつつ、これまで一般NISAを利用してきた個人投資家にも十分配慮された制度であるといえます。

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新NISAとつみたてNISAの選び方について

今現在、「一般NISA」と「つみたてNISA」の併用ができないのと同じように、「新NISA」に変わっても、「つみたてNISA」とどちらを利用するのか選ぶ必要があります。

とはいえ、これまでと判断基準はほぼ変わらず

  • 新NISA:投資に回せる余裕資金が比較的多い、投資経験者向け
  • つみたてNISA:長期的に少額から運用したい人や投資初心者向け

といった使い分けをしていただければ大丈夫です。

ただ、新NISAにおいては1階部分が導入されたことで「リスクを抑えたいけれど、株式投資もしたい」といったニーズを持つ人には、従来の一般NISAよりも使いやすくなったといえるでしょう。

あなたの運用プランや運用目的を今一度よく考えたうえで、どちらのNISAを選択するか決めるようにしてくださいね。

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まとめ

今回は、新NISAの概要とつみたてNISAの比較を中心にご紹介しました。

新NISAは2024年から開始とまだずいぶん時間があることから、なるべく早めに投資を始めたいと考えている方はつみたてNISAを利用して資産形成を始めることをおすすめします。

私も自身でつみたてNISAを実践して感じましたが、投資は始めたいと思った時がはじめ時です。後回しにすればするほど、なんだか億劫に感じてしまって気づけば時間が経っていたなんてことも。

この記事をきっかけに、少しでも投資に対して興味を持ってくれていたら幸いです。

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Profile

フリーライター
織瀬ゆり

某信託銀行退職後、フリーライターとして独立。在籍時代は、株式事務を中心に帳票作成や各種資金管理、顧客対応に従事。宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、金融や不動産ジャンルを中心に幅広いジャンルで執筆活動を行っています。プライベートでは2児の母として育児に奮闘中。
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