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秦創平

海外不動産投資で最もリスクが低い国と高い国は?元海外不動産投資営業マンが解説

今注目を集めている海外不動産投資。そのメリット・デメリット、リスクについて解説した前編に続き後編では、日本から投資ができる国の紹介や、海外不動産投資で利用できるローンについて、不動産ライターの秦創平さんにご解説いただきました。

【前編】海外不動産投資で押さえるべきメリットやリスクを、元海外不動産投資営業マンが解説

目次

日本で海外不動産投資ができる国

ひとくちに海外不動産投資と言っても、どこの国でもできる訳ではありません。国によっては外国人の不動産購入が規制されているところもあるのです。ここでは、現在日本から物件を購入できる6つの国について各国での投資の注意点も含め、詳しく紹介していきます。

アメリカ

アメリカは、ご紹介する各国の中で最も投資リスクが低い国と言えるでしょう。理由は以下の通りです。

  • 米ドルは世界の基軸通貨
  • 市場が外国人に開かれているためカントリーリスクが低い
  • 不動産マーケットの大半を中古物件が占めており、竣工リスクがない
  • 不動産の購入には必ず「エスクロー」という第三者が間に入るため、取引の透明性が高い

外国人に対してもビジネスフレンドリーなので、海外送金に関する規制も特筆するようなものはありません。三菱UFJ銀行の子会社となっているユニオンバンクで「カリフォルニアアカウント・プログラム」というサービスを使えば、日本にいながらアメリカの口座を開設することも可能です。

気をつけるべきリスクがあるとすれば、物件管理に関するリスクが挙げられるでしょう。日本とアメリカでは時差が大きく、アメリカ人の管理会社とコミュニケーションを取るためには英語が必須です。

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メールのやり取りに時間もかかるため、自分で対応しようとするとストレスが溜まりやすいでしょう。リスクを軽減するためには、現地の管理会社をコントロールする日本人エージェントを間に挟むことが重要です。

日本人のエージェントが現地の日本人会に参加していることもあるので、投資するエリアをある程度絞ったら日本人会を探してみると良いでしょう。現地に駐在している日本人駐在員の住宅は、現地の日本人エージェントが斡旋していることが多いです。日本企業の進出数が多ければ、そこに日本人エージェントがいる可能性も上がります。

イギリス

イギリスは2020年1月末にEUを離脱しました。2020年末までは移行期間とされており、人やお金の移動に関しては従来と変わらない状態が続きます。このため今のところは、離脱による不動産投資への目立った影響は出ていません。

しかし6月末には移行期間の延長有無が決まるため、ここが今後のターニングポイントとなります。離脱後の動向次第では、経済が大幅に落ち込む可能性もあるでしょう。

一方、不動産マーケットに関しては、首都ロンドンはニューヨークと並んで世界有数の高価格エリアです。したがって、ロンドンで投資するとその利回りは極めて低くなります。

利回り重視でイギリスでの投資を検討するのならば、ロンドンの郊外もしくはロンドン以外の都市で物件を探す方がよいでしょう。反対に、物件の資産性を重視するならばロンドンがおすすめです。

なお、イギリスの特徴の一つに留学生の多さがあります。イギリスには48万5,000人以上の留学生がいて、これは、世界第2位の多さです(ちなみに一番多いのはアメリカで109万5,000人)。

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このため、イギリスには学生用のコンドミニアムが多いです。学生用のコンドミニアムは1部屋がコンパクトで価格も安いので、少額からの投資を始めるのに適しています。

ただし、エリアによっては供給過剰となっており、入居者探しの難易度が上がっているところもあるので、注意が必要です。イギリスの不動産購入にあたっては現地弁護士による手続きなどを介する必要があり、アメリカなどと比べると手間も時間もかかります。これも留意しておきましょう。

タイ

タイは東南アジアの中でも日本人に馴染みが深いため、タイの物件に投資している不動産投資家は多いです。タイで投資するのならば、現状は首都のバンコク一択でしょう。

バンコクでは年々鉄道の延伸工事が進んでいます。しかし、街の広がりは鉄道網の整備を後追いしているような状態で、中心部からある程度距離が離れると、人口はかなり少なくなります。

駅名でいうと、西のナショナルスタジアム駅から東のプラカノン駅までの間で物件を選ぶと良いでしょう。ナショナルスタジアム駅よりも西になると、鉄道の整備が追いついておらず、利便性が低いためです。一方、プラカノン駅より東になると、鉄道は開通しているものの人口はぐっと減ります。

実際、現地のコンドミニアムショールームで働いている日本人スタッフからは「バンコクの郊外とバンコクの中心は全く別の都市です」という声も聞かれます。

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バンコクでは朝晩の渋滞が社会問題化しており、通勤に電車を使うという人もかなり多くいます。入居者を付ける難易度に直結するため、交通の利便性は必ず確認しましょう。

日本人の入居を狙いたいのであれば、プロムポン駅周辺がおすすめです。日本人はこの付近に多く、街中では日本語で書かれた看板も目にすることができます。ただし、プロムポン駅周辺では物件価格が高いので注意が必要です。

なお、タイは周辺の東南アジア諸国と比較して不動産所有に関する法整備が進んでいます。物件の所有権登記もすぐに完了するなど、トラブルになるリスクは低いのも特徴です。

マレーシア

マレーシアで投資をするなら、首都のクアラルンプールが最もリスクが低いでしょう。一時期、多くの日本人投資家がジョホールバルの物件に投資していましたが、ジョホールバルは当初期待されていたほどの発展を見せていません。

当時から建設されていた多くのコンドミニアムが売れ残っており、政府が対策に乗り出すほどの供給過剰が起きています。外国人はRM100万(=約2,700万円)以下の不動産を購入できないとする規制がありましたが、2020年以降RM60万(約1,500万円)まで引き下げられる予定です。ここまでの数年と比較して、投資のハードルは低くなります。

注意点として、マレーシアでは物件購入後の所有権登記が完了するまでにとても時間がかかります。所有権登記が完了しない限り、購入した物件を売却することはできません。1年近くかかることもよくあるので、このあたりはリスクとして把握しておく必要があります。

一方で、国の経済は発展を続けており、GDPも上下動はあるものの5%前後で推移しています。そのほか政府としては2025年までの間に先進国入りを目指すとしており、今後も継続的な発展を続けていく見通しです。

現状、マレーシアの不動産市場は底を打っている状態となっています。今後、経済発展に伴う値上がりを見込んで長期的な目線で投資するのならば、今がチャンスともいえるでしょう。

カンボジア

カンボジアの投資先もやはり首都であるプノンペンが無難です。カンボジア不動産投資のメリットは、新興国でありながら米ドルで家賃収入を得られるところです。

カンボジアでは長い間内戦が続いていたので、自国通貨のリエルが国内でも信用を得ていません。経済発展を外資に頼ってきた経緯から一般的に米ドルが流通していて、街中でも米ドルを使うことができます。

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また、銀行の定期預金金利が4%〜5%に設定されており、日本と比較するとかなり高い状況です。そのほか、周辺諸国で比較するとGDP成長率や人口増加率が高いので、物件の値上がりが期待できます。

注意点としては、入居率に関するリスクが挙げられるでしょう。プノンペンでは次々に高層コンドミニアムの開発が進んでいて、すでに供給過剰感が出てきています。また、日本から買える物件は現地人が高いと感じる高級物件です。

つまり、投資運用で利益を出すためには、現地駐在員や現地の富裕層でないと支払えないような家賃設定をする必要があります。本当にそういった人たちの入居を見込めるかどうか、あらかじめ見極めることが必要です。

ベトナム

ベトナムの経済は、米中貿易摩擦の影響も追い風にしてかなり上向きです。物流関連の企業を中心として日本企業の進出も相次いでおり、今後の発展が期待されます。

一方で、ベトナムでの投資には通貨に関するリスクを受け入れる必要があります。まず、ベトナムの基軸通貨であるベトナムドンは、国際的な地位が弱いです。3月時点のベトナムドン為替レートはVND1=0.005円前後となっており、家賃収入が入ってきても、円に換算すると微小な金額になってしまいます。

また、ベトナム政府は自国通貨の海外送金に関して厳しい規制をかけているため、海外送金のハードルがかなり高いです。したがって、ベトナムで投資すると、利益をベトナム国内のみで活用していく必要性に迫られます。

ベトナムが好きで、将来的な移住などを視野に入れるのであれば問題ありませんが、純粋な投資としてはデメリットが大きいです。

海外不動産投資で利用可能なローン

最後に、取り扱い業者が数少ないながらも海外不動産投資に利用できるローンについてご紹介します。海外不動産投資を前向きに検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オリックス銀行

オリックス銀行の「不動産担保ローン」では、すでに国内の特定地域で所有している不動産を担保に、海外不動産投資用の融資を受けることができます。主な条件は以下の通りです。

  • 借入金額:1,000万円以上2億円以下
  • 借入期間:1年以上35年以下
  • 借入金利:3.3%〜3.675%(固定金利および変動金利)

国内不動産に抵当権を設定するため、借入資金の投資先に関する条件はありません。ただし、抵当権設定用の不動産について、以下の地域に立地していることが条件とされているので注意が必要です。

  • 首都圏
  • 近畿圏
  • 名古屋市
  • 福岡市

※オリックス銀行HP:https://www.orixbank.co.jp/personal/mortgage/

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東京スター銀行

東京スター銀行では、ハワイの不動産を購入する場合に利用できるローン商品が用意されています。主な条件は以下の通りです。

  • 借入金額:1,000万円以上2億円以下
  • 借入期間:1年以上5年以下(年単位での期間延長は可能)
  • 借入金利:2.8%(固定金利)

東京スター銀行のローンにおける特徴は以下の通りです。

  • 比較的低めの固定金利で利用可能
  • 2件目以降はハワイ現地の不動産を担保に入れられる
  • 他の金融機関から借り換えの対応が可能

※東京スター銀行HP:https://www.tokyostarbank.co.jp/hojin/domestic/financing/hawaii/

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫には、国民生活事業の一つとして海外展開・事業再編資金の融資を取り扱っています。主な条件は以下の通りです。

  • 借入金額:7,200万円まで
  • 借入期間:7年〜20年
  • 借入金利:0.56%〜2.35%(条件によって変動)

日本政策金融公庫から融資を受けるためには、一般的な金融機関の審査ではなく、海外事業としての事業計画等を策定する必要があります。また、金利が比較的低い一方で条件による変動があるため、事前の入念な確認が必要です。

まとめ

現在日本から不動産投資ができるオススメの国は、アメリカ・イギリス・タイ・マレーシア・カンボジア・ベトナムの6ヶ国。アメリカやイギリスは首都の物価が高いため、利回りの高さで選ぶならば首都から離れた都市を選ぶのがよいでしょう。

反対に、東南アジアでは首都から離れると人口が減り、不動産を所有するには入居者がつきにくいというリスクがあるため、首都圏で見つけるのが賢明と言えます。

どのエリアにしても、現地の頼りになる日本人エージェントを見つけることが、トラブルのない不動産投資を始める第一歩となるでしょう。


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Profile

フリーライター
秦創平

国内不動産会社に10年、海外不動産投資会社に2年勤務経験アリ。現在は不動産関連の記事を中心に執筆するフリーライターとして活動中。twitter@HataSohei


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