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WealthPark研究所所長 加藤航介

資産運用の学びは、自分と社会の、今と未来を明るくする(後編)

株式会社ABCash Technologies 代表取締役社長 児玉隆洋(こだま たかひろ):1983年宮崎県生まれ。大学卒業後、サイバーエージェントに入社。Amebaブログ事業部長、AbemaTV広告開発局長を歴任。2018年、海外に比べて遅れている日本の金融教育の必要性を強く感じ、株式会社ABCash Technologiesを設立。代表取締役社長に就任。好きなものは、サーフィンとキックボクシング、松屋の牛丼。https://company.abcash.co.jp/

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WealthPark研究所 所長 加藤航介(かとう こうすけ)‐ プレジデント/インベストメント・エバンジェリスト:「すべての人に投資の新しい扉をひらく」ための調査・研究・情報発信を行っている。プロフィールはこちら

日本人に合った「お金のカスタマージャーニー」が大切

加藤: 私自身は投資のプロフェッショナルとして長年働き、アメリカの大学院などでも投資についてガッツリ学びましたが、米国での金融教育のプログラムや教科書の中で成立する理論は、日本の消費者目線に立っておらず、そのままでは日本人の役に立たないだろうと考えています。移民が多く、これからも人口が増え続けるアメリカの投資の教えは、必ずしも日本には当てはまらない。アメリカは、積極的に起業をする文化があり、世界最大の軍事力で自国通貨や国債が守られています。私がアメリカで学んだのは、アメリカの真似をしてしまうのは危険ということ。日本人は独自に資産運用を再定義していかないとだめだなと思いました。

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児玉: 狩猟民族と農耕民族、巨大大陸と島国といった、国民性の違いも大きいはずですよね。私も、日本人には独自の「お金のカスタマージャーニー」(お金の知識を身につけることによる行動変容)があると考えているんです。例えば、日本人は、家計管理、保険や家に関する知識を先に身に付けて、自分の方法論が見えてくると、資産を増やすこと、つまり投資に目が向いていきます。ABCashの講座も「お金のABC」という観点で構成していて、Aで守りを固め、Bで攻めに進む、という流れにしています。その後のCで何が起こるかというと、もともとやりたかった仕事や分野に挑戦して、新しいライフスタイルを手に入れる生徒さんが多いんです。実際、お金の知識を得て将来の不安を取り除けたことで、公務員からWEB系の仕事に転身し、起業を目指したり、大企業からスタートアップに転職したりという実例があります。人生の足枷になっていたお金の面での不安が解消することで、本当にやりたいことに向き合い、新しい道を切り開く生徒さんの姿を見ることは嬉しいですね。

加藤: ABCashさんの講座で、上記でいう「C」に到達できる人が100万人、1千万人と増えていけば、日本の未来も大きく変わっていきそうですね。

児玉: そうですね。100万人がポジティブな一歩を踏み出せたら、その影響は計り知れません。日本にとって大きな前進になるのではと思っています。そして、金融教育は、英会話、プログラミングと共に、今の日本で必要な教育の3本柱だと考えます。これらは社会的に必要とされているスキルで、日本人が幼少期から受けるべき教育だと。来年4月から高校生の授業でも金融教育が義務化され、公教育もアップデートされたので、これを機に金融教育をもっと広めていきたいですね。

これは私自身の「不安」に関する経験ですが、大学在学中、父が病で生死の境を彷徨ったことがあります。今では父は元気に回復しましたが、その時はこれまでの夢であった起業したいという想いまで消えてしまい、このまま東京にいられるのか、学校に通い続けられるのかという大きな「不安」に自分の心が支配される日々が続きました。こうした実体験は「お金の不安」を解消するABCashの構想に繋がっていますね。

投資は単なるお金儲けやギャンブルではない。むしろ社会貢献である

加藤: なるほど。今のWealthParkのアプリが提供している 「お金の不安」の解消は、DXによる「見える化」と思います。不動産資産の収支や利回りをアプリで見える状態にしておくと、それだけで投資のリテラシーが上がり、いらぬ不安を取り除くことに繋がりますね。

児玉:まさに、不安を取り除く第一歩は「見える化」と思います。例えば、毎年の健康診断ですよね。健康に対していたずらに不安を感じるのではなく、健康診断で定量的・定性的に、状態を定期的に確認することが大事ですよね。人生を前向きに送る第一歩は「見える化」というのに同意します。

加藤: 少し話は逸れますが、メディアからの情報という観点で言うと、投資に対する不安や不信をいたずらに煽る様な報道がとても多いと思います。投資の本作用ではなく副作用の話ばかりといいますか、投資のプラスの側面の情報を得る機会があまりありません。ネガティブなニュースは視聴率やクリック数が高まる特性があるため致し方ない部分もありますが。例えば、NYダウや日経平均が暴落したら新聞の一面で取り上げられるのに、一方で世界株指数がここ10年で3倍以上になりましたということは一面では触れられませんよね。むしろ、それを題材に「格差が広がっている」とか「これから暴落する可能性がある」などの副作用ばかりが報じられてしまう。何事においても、まず本作用を、次に副作用を知ることが大切ではないでしょうか。

日常生活でも見渡してみると、神社の賽銭箱には「浄財」と書いてある。我々はお金は汚れたものと考える風潮に、気づかない内に囲まれてしまっているとも思います。もちろん寄付は大切な社会活動ですが、投資自体も社会の豊かさを作る素晴らしいものだと思います。そして、将来的に社会にリターンのあるものが本来の投資であり、それは金融マーケット上での単なるお金儲けやギャンブルとは違うんですよね。

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児玉: 確かに、お金を悪いものと考える風潮は日本にはあると思います。その一方で、日本には既存のカルチャーを新しく上書きしていける(アップデートしていける)というユニークな点もあると思います。その上で、楽しいカルチャーの方が多くの人に広がると考えますので、弊社ではエンターテイメント性をもたせたカリキュラムでお金のカルチャーを大きく変えていこうという戦略を採っています。弊社のブランドアンバサダーである、モデルのローラさんからも賛同を得たのですが、「お金のトレーニング」という、あたかも運動のエクササイズの様な楽しいポップな発想で、世の中にお金の新しいカルチャーを作っていこうと思います。

加藤: エンターテイメント性は大事ですよね。昨年に本を執筆したのですが、お堅い金融畑の私からすると、編集長が提案してきたUX(顧客体験)の視点を取り入れたレイアウトは恥ずかしいくらいに行間がスカスカで、ものすごいカジュアルでして(笑)。ところが、読者の方からは「本当に読みやすかった」、「投資の本で初めて最後まで読めた」といった感想をいただいたんですよね。こうした経験からも、金融業界の人間よりも、他の業界の方の方が、エンターテイメント的な演出は長けていると思っています。投資への視点にしても、金融業界の人間は、リスクとは短期の値動きというドグマが埋め込まれていて、それを解きほぐすのがなかなか難しかったりもします。

お金のABCを学ぶことは、人的資産と金融資産の両方への投資に繋がる

児玉:プロとして投資を仕事にしている人たちは「○○までに利益を上げてくれ」などの顧客からの「期限」の制約があるので、短期の値動きに付き合わざるを得ないですよね。それに対して、個人は期限という制約がなく、短期の動きを気にせず長期投資を行えるというのが、実は最大のメリットなんです。それなのに、多くの個人の方は長期投資の戦略を取らずに、プロと真正面から戦おうと短期投資をしてしまうんですよね。

加藤: 日本では、投資初心者が初めて触れる投資の情報にも問題があるように思います。例えば、私がアメリカに住んでいた頃、書店の投資コーナーに並べられているのは著名な投資家の骨太の投資の教えなどが大半で、チャート投資などの短期売買を説明する本は1割も置かれていませんでした。ところが、帰国して日本の書店に行って見ると、チャート投資の本がざっくり半分。一年でお金を何倍にしようといった、それこそ年率40%を出せる投資法があると連想させる様な本が多く並べられていました。これでは初心者の方が社会と共に豊かになっていく長期投資に初めから向かうのは難しい。でも、私が仕事を始めた20年前に比べれば、ちゃんとした投資の書籍は激増したと思います。401k、NISA、iDeCoといった制度的な枠組みの浸透は、長期投資の文化の醸成に大きなプラスだったと思います。

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児玉: NISAとiDeCoって、名前が秀逸ですよね。その覚えやすいネーミングから投資に興味を持ったという生徒さんも多いんです。漢字が並ぶ長い正式名称は覚えられないので、キャッチーでかわいい言葉を使うことは重要ですよ。こういうネーミング一つでも日本の貯蓄から資産形成という流れを加速させられると思います。

加藤: そうですね。児玉さんのおっしゃっている様な「投資によって個人の可能性と選択肢を広げる」というゴールへの入り口として、NISAやiDeCoの利用がより浸透していくと良いですね。そして、自分の「選択」で豊かさや幸せを作っていくという意識を醸成する上でも、自分で直接、金融資産を選ぶNISAやiDeCoは良い経験になると思います。

私は、若い世代にはまず人的資産への投資を重視する様に説いていますが、金融のリテラシーを学ぶことへお金と時間を投資をすることは、人的資産と金融資産の両方にプラスと言えるでしょう。お金や資産運用のトレーニングを積むことは、金融資産へ投資をしていく準備にもなるし、例えば商談やネットワーキング時の話題にも使える意味で、人的資産への投資にもなりますよね。最後に、一般の方が資産運用を始めるにあたってのアドバイスを伺えればと思います。

児玉:資産運用を始める方へのアドバイスは2つです。1つ目は「知識を持ってからスタートしましょう」。泳ぎを知らずに海に飛び込んだら、高い確率で溺れますから。2点目は「始めるのであれば1日でも早い方が良い」。かのアインシュタインは、複利を「人類史上最大の発明」と呼んでいました。相対性理論よりも複利を理解する方がよっぽど簡単で(笑)、かつ皆さんの人生の役に立つと思いますので、多くの方に1日でも早く投資を学び始めていただきたいと思います。

加藤: なるほど。これは若い方だけでなく、シニアの方にも同様な良きアドバイスと思いました。本日はありがとうございました。

児玉:ありがとうございました。

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